2012年2月26日日曜日

絵空ごと#003極私的「一太郎」考(2)



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本稿は、janjan 一個人の極私的考察を吐露したものに過ぎません。
従いまして、読者諸兄各位の購買行動、選挙行動、抗議行動、
或いはその他行動の意思決定に際し、
本稿内容をその根拠とされることを、わたくしは推奨いたしません。

極私的「一太郎」考(2)

 えっと……、あ、#001からの続きです。
 前回は……、あ、そうそう、ジャストシステム(Justsystem)さんの日本語ワープロソフト、一太郎の最新バージョン、「一太郎2012・承(しょう)」を予約した、ってところまででしたね。パッケージは、指定した「2月11日」にちゃんと届きましたですよ。さっそくインストール致してみました。まずは、「一太郎2012・承」の容貌(ようぼう)が「一太郎2011・創(そう)」からどう変わったのかをチェックしてみましょう。


一太郎2011[創]と2012[承] って「同じもの」……?

 一太郎・承(しょう)って、前バージョンからどこがどのように変貌(へんぼう)したのでしょうか……? ま、最初に、見てくれを比較してみましょうね。


一太郎2011と2012を同時に起動してみました

 こちらは、2011(創)と2012(承)を同時に立ち上げてみたときのスクリーンショットです。2012の方、罫線色が薄くなっていますが、その他の部分は「まったく同じ」。違っている部分はございません。注目していただきたいのは、下の拡大ショット。上は、まず2011を立ち上げ、次に2012を立ち上げています。2つのアプリが同時に立ち上がっていて、それぞれが独立して稼動しているのなら、どちらの作業ウィンドウにも[文書1]と記されると思われますが、後で立ち上げた2012の作業ウィンドウには[文書2]と記されています。彼ら自身でもどちらが立ち上がっているのかの判断ができないみたいなんです。ひょっとしたら、中身も「ほとんどおんなじ」なのかなぁ……。




(Windows 7 :「2つのウィンドウを並べて表示する」ことについての補足)


 このページが、「2つの作業画面を並べて表示する」ための参考に閲覧されているようですが、その作業についての説明は、特に記されていませんでした。本文内容から、多少逸脱しますが、以下、少しだけ補足させていただきます。
 Windows7では、次のキー操作が準備されています。

[Windowsキー]+[上矢印]:ウィンドウの「全画面表示」
[Windowsキー]+[左矢印]:ウィンドウの「画面左半分表示」

[Windowsキー]+[右矢印]:ウィンドウの「画面右半分表示」
[Windowsキー]+[下矢印]:ウィンドウを「タスクバーへ格納」

 上に表示されている一太郎の作業画面を左右2分割で表示するキャプチャーは、上の方法により作成されたものです。

 以上、御参考までに    janjan拝








 「創」と「承」、文章番号を連動するだけではなく、作業環境設定もそのまま引き継いでくれました。下に、「創」「承」、立ち上げ直後の作業画面を並べてみます。

一太郎2011と2012の基本作業画面
見てくれ上の違いはわずかです


 こらあ、ほとんど変化はございません、つーか、これだと「同じです」って書いたほうが正確なようです。


「創」「承」、両者の「メニュー」を比較してみます。

[ファイル]メニュー

[ファイル]メニュー
左 一太郎2011 右 一太郎2012


 一部の文言(もんごん)に若干の変化が見られますが、それ以外の食い違いはありません。2011の履歴も全て2012に受け継がれています。

[編集]メニュー

[編集]メニュー
左 一太郎2011 右 一太郎2012

 両者の相違は確認できません。



[表示]メニュー



[表示]メニュー
左 一太郎2011 右 一太郎2012

 両者の相違は確認できません。

[挿入]メニュー

[挿入]メニュー
左 一太郎2011 右 一太郎2012


 メニュー内容、表記、ともに変化はございません。

[罫線]メニュー


[罫線]メニュー
左 一太郎2011 右 一太郎2012

 両者の相違は確認できません。

[ツール]メニュー

[ツール]メニュー
左 一太郎2011 右 一太郎2012


 両者の相違は確認できません。

[ウィンドウ]メニュー

[ウィンドウ]メニュー
左 一太郎2011 右 一太郎2012


 両者の相違は確認できません。

[ヘルプ]メニュー

[ヘルプ]メニュー
左 一太郎2011 右 一太郎2012


 両者の相違は確認できません。

 以上、作業フェーズとメニュー内容を確認してみましたが、一太郎・創(2011)、及び承(2012)は「ほぼ同じもの」と判断するしかなさそうですね。


両者の相違を探ってみる……
 とは言うものの、商品名が異なっているわけですから、当然ながら「まったく同じ]というわけではございません。以下で、両者の相違点を探ってみます。

 ジャストシステム(Justsystem)さんのページで確認できる「前バージョンとの相違」を列挙してみますと……、

文字パレット
(「承」の新機能)異体字や準仮名、漢文のスムーズな入力。日本語特有の入力・編集をサポート。

文書編集パレット
(「承」の強化機能)長文作成作業での「連番」「参照」「目次」などの機能が利用できる。

調整パレット
(「承」の強化機能)文書の仕上げや微調整を行う際に使用される機能を集約。

文字数パレット
(「承」の新機能)入力した文字数、原稿用紙の枚数換算などが確認可能。

原稿用紙のカスタマイズ
(「承」の新機能)原稿用紙の「名入れ」が可能。升目の色も選択可。

背景デザイン
(「承」の強化機能)デザインを追加。

電子書籍フォーマット「EPUB 3.0」対応
(「承」の新機能)作成した文書を電子書籍フォーマット「EPUB 3.0」形式に変換、保存できる。

「かなフォント」の設定に対応
(「承」の新機能)フォント設定で「和文フォント」「欧文フォント」以外に「かなフォント」を追加。「かなフォント」に市販のかな専用フォントを設定することで、美しいひらがな表現が可能に。

絵や写真の選択ツール
(「承」の強化機能)イラストや写真を、文書中に貼り付ける際、ツール内でトリミング可。キーワード検索に対応。

その他、
「ASエンジン(ATOK)」搭載
「ATOKキーワードExpress」サービス
(おまけ)行書連綿体フォント&テンプレート
(おまけ)和の風物イラスト
(おまけ)ATOK用辞書

 あ、大事な事を忘れるところでした。一太郎で作った文書は「パブー」などの電子書籍公開サイトで公開できるそうです。って、自著の出版までを考える一太郎ユーザーって、どのていどの割合なんでしょう……? ま、ユーザーによっては、とても重要な導入ポイントになるのかもしれませんね。

 ま、このていどでしょうか……。こうして並べてみると、新機能や機能強化の「数」はあるんですが、どうもピカリと光る「これ」といったものがございませんですなぁ……。
 正直申し上げて、今回のバージョンにそれほどの期待を持っていたわけではございません。上に列挙した主な変更項目を見ていただければ分かる通り、見てくれ上で明らかに変わったと思えるのは「文字パレット」のみ。このパレットにしても、特殊文字が「簡単にに入力できる」ってだけで、決して「以前まではできなかったことができるようになりました」というたぐいのものではなさそうです。ま、あればあったで、ちょっとばかり便利かな、ていどのパレットにしか思えませんです。

 それに、「日本語を、ときどきルビ文字を使いながら、縦書きで編集する」だけの、わたしのような使い方をしていらっしゃる方にとっては、これらの機能のほぼ全てが「無用の長物」でしかないのでは……、と思っております。

 このていど変更なら、ジャストシステム(Justsystem)さんには、バージョン変更ではなく、是非ともアップデートで対応していただきたいと思いますです。

 ま、上の点については、最初から分かっていたことでもあります。それでも、今回わたしが敢えて「2012・承」の購入に踏み切ったというのは、偏(ひとえ)に「EPUB3.0」っていうキーワードがあったから、ってことになるのかなあ……。


EPUB3.0に期待してみる……

 アドビシステムズ( Adobe Systems)社さんがPDF(Portable Document Format)を発表してからこちら、ワープロで作成した書類を実際に印刷して閲覧するって事例が非常に少なくなった、って思いませんか? 少なくとも、わたしの場合、まちがいなく印刷の度合いは少なくなっています。個人的には、トナーを用いる単色ページプリンターと、インク吹き付け方式のカラープリンターを所有しておりますが、ここ数年は2台とも梱包したままで、まったく電源を入れておりません。理由は、上のPDF。私的に作成した書類を、PDF出力してハードディスク内に置いておけば、マック(Mac)、ウィンドウズ(Windows)の双方から閲覧可能ですので、敢(あ)えて印刷する必要はない、ってわけです。

 PDFには「内容の変更・訂正ができない」っていうウィークポイントはありますけど、そんなものについては目を閉ざしても構わないくらいのメリットがあります。ただ、PDF形式の書類でも、作成時には「文字レイアウト」を考慮する必要があるんですねぇ。つまり、縦組にしたりルビを振ったり、ヘッダーをつけたり、ページ番号を振ったり、脚注をつけたり……。そして、目次や索引を作成する段階でも、やはりレイアウトがついてまわります。これは、わたしたちが作文段階で「印刷を前提とした文章」を作っているからなんですよねぇ……。

 そこで、注目したくなったのが電子書籍フォーマットだった、ってわけです。それが「EPUB」……。これって、とっても素敵じゃないですか。

レイアウトを考慮する必要がない
 つまり、作りっぱなしの文章がそのまま最終形態になってしまう、ってことです。

ページ概念が消滅
 目次、索引を作成する苦労から解放される。

電子書籍専用機での閲覧が可能
 コンピューターを立ち上げなくても、気楽に文章内容を確認できます。

ファイル容量を圧縮できる
 レイアウト情報を内包するWord形式、一太郎形式では、どうしてもファイル容量が大きくなってしまいます。

 ね、TEXTデータを作成するていどの作業に、塩・胡椒をふりかけたていどの手間ひまで、電子書籍化されたデータが出力され、ファイル容量も小さく軽くなるんだったら、これは「ちょっと欲しいぞ」ってなるじゃないですか。


一太郎2012(承)からEPUBフォーマットの書類を作ってみる

 さて、さっそく一太郎2011(承)を使ってEPUB形式の電子書籍書類を作成してみます。

 最初、作業画面のメニューから[ファイル]→[名前をつけて保存]へ移動、そこから[保存形式]でEPUBを選択できるかと思ったのですが、そこにはEPUBの選択肢が見当たりません。

[名前をつけて保存]からの保存ではEPUB形式を選択できません

 あれれれっ……、なあに、これ……? いぶかりながら、[ファイル]メニューを睨(ね)め回したら、[名前をつけて保存]の下に[他形式の保存]ってのがありましたよ。そこで、[EPUB保存]を選択することで、無事、EPUBフォーマット書類を作成することができました。だけど、このあたり、やはり、あとからとってつけた機能、ってにおいがプンプンしちゃうんですよね。どこからどこまでが[保存形式]で、どこからどこまでが[他形式]なのかがまことに分かりにくい。ここは、やはり、[他形式の...]で選択できるメニューも、すべて[名前をつけて保存]メニュー内に統合していただけないものでしょうかねぇ……、とjanjanは思っておりますですよ。

[他形式の保存]から[EPUB]を選択





EPUB形式での保存容量を調べる

 無事、EPUBフォーマット書類の作成までこぎつけたので、この勢いのまんま、その「ファイル容量」について確認してみました。画像データを含む原稿用紙91枚(3万6255文字)分の拙文を、各形式で保存してみたファイル容量を以下に列挙します。
  • WORD形式   17500KB
  • 一太郎形式    2350KB
  • EPUB3.0形式   855KB
  • PDF形式     765KB
  • TEXT形式     71KB

 WORD形式が突出しておりますが、これは「一太郎から出力した書類」である点を割り引いて考慮する必要があると思います。文章内容を一太郎からそのままワード(Word)にペーストし、改めて保存するとどうなるのかを調べればいいのですが、今回はそこまでやっていません。

 結果は「期待通り」。EPUBフォーマットでもPDFに匹敵するくらいの低容量で保存されました。本当のところを言うと、PDFよりも小さくなることを期待していたのですが、ま、この程度でしたら妥協可能かな……。

 ただ、一太郎2012(承)でも、EPUB形式書類を読み込んで最加工するといったことはできないようです。うーん……、これはちょっと残念。ジャストシステムさんの「今後の対応」に期待したいと思います。


ページズ(Pages)からの出力

 EPUB形式の書類は、実を言うと、マック(Mac)用オフィス・スイート、アイ・ワーク(iWork)に含まれるワープロ、ページズ(Pages)からも作成可能です。その点についても、ちょっとだけ触れておきます。

 作成した文章から、[メニュー] →[ファイル]→[書き出し...] →[ePub選択]とたどることで、EPUB形式で出力することができます。
Pages での EPUB 出力


 ただ、前々回の本稿でも書いたとおり、ページズは「るび文字はおろか縦組みにも未対応」という仕様で、日本語にそっぽを向いたまんまのワープロです。そこから出力されるEPUBでは、縦組みもるび文字も反映できないわけで、現時点では「使えません」と言うしかないでしょうねぇ……。この点についても、アップル(Apple)社の今後の対応に期待したいと思います。

 同社は、先日(2012年1月19日)、アイ・ブックス・オーサ(iBooksAuthor)という電子書籍作成用アプリを発表しています。機能もてんこ盛りで、かつ「無償」……、この「無償」ってところが一番のお気に入りなんですが、こちらも「縦組み・るび文字に未対応」。アップル社は、どうあっても「縦に書かれる文字列」を認めたくないようなんですねぇ。こちらも、今後の対応に期待するしかないのですが、どーなんですかねぇ……、アップルって会社、ここまで「縦組文字の存在を無視し続けている」わけですから、今後についてもあまり期待しないほうがいいのかもしれません。


ワープロの存在意義を考える

 ちょっと気になるので、書いておきますが、今後、電子書籍が一般化し、もっと幅広く専用端末が使われるようになった場合、一太郎やワード(Word)などのテキストレイアウターって、どうなっちゃうんでしょう……? 印刷物が無くなるって事態にはならないと考えますが、本来は印刷物として配布されていた書類がPDFなりEPUBフォーマットの書類データとして配布されるようになるんでしょうかねぇ……。PDFはともかく、EPUBが一般化しちゃうと、レイアウターとしてのワープロが不要になっちゃう、ってことでしょ?

 その点、ジャストシステムさんはどう考えていらっしゃるのか……。これは、是非とも、おうかがいしたいものだと思っていますよ。「ワープロが不要」ってことは、それはそのまんま「一太郎が不要」って意味じゃないですか。

 だから、一太郎が「EPUB出力に対応」した時点で、自らの存在意義を半分ほど捨てているように思えてならないんですよ、わたしには。

 ま、そうは言うものの、ジャストシステムさんがそれをやらなかったとしても「電子書籍の波」はまちがいなく本邦にも押し寄せてくるわけでして、なにもしないまんま見て見ぬふりをする、って選択肢もなかったんでしょうねぇ……。だから、今回、ジャストシステムさんがEPUBに対応してくれたことに対しては、よくやって下さいました、とお礼を言いたいと思いますよ。

 でも、私個人の心情といたしましては、ジャストシステムさんではなく、マック(Mac)、ウィンドウズ(Windows)、両OSに対応する縦書きテキストエディタ、ライトウエイ・テキスト(LightWayText)を開発していらっしゃる山下道明さんあたりにやっていただきたかったなぁ、と思っております。山下さんは、現在、同エディタの次期パージョンを開発中と伺っておりますので、今後の展開に大いに期待したいと思います。


EPUB3.0プレーヤーが無い!

 閑話休題。話をEPUB3.0に戻します。

 せっかく電子書籍フォーマッターを手に入れたんですから、次にゲットすべきは「電子書籍端末」ってことになりますか。だけど、ここでわたしなりのこだわりが顔を出すんです。わたしには、どうも「カラー液晶端末を人前で使う」ってことがはずかしいんですよねぇ……。携帯電話ていどのものだったらそうでもないんですが、例えばアイパッド(iPad)みたいな少しばかり大ぶりの液晶端末を人前で使う、ってことができないんです。

 例えば、わたしがアイパッドで太宰治(だざいおさむ)なんぞを読んでいたとしても、周囲の視線には「あーら、あの方、あんなところがエロサイトでも見てんじゃないかしら……、やーねぇ」っていうような思いが混ざっているように感じられてならないんですよ。

 だけど、イーインク(E Ink)端末だと、それがない。例えば、わたしがソニー(Sony)のリーダー(Reader)などの端末を使って川上 宗薫(かわかみそうくん)あたりを読んでいたとしても、周囲の視線からは「あーら、あの方、とっても読書家なのねぇ……、何を読んでいらっしゃるのかしら……、ひょっとしたら方丈記でも読んでいらっしゃるのかも」などといったまことにひとりよがり的な思いしか感じられないんですなぁ……。

 だから、専用端末を新たに購入するんだったら、やっぱイーインクかな、と考えておるんですが……、調べてみると、現状ではEPUB3.0に対応した端末がまだ見当たらないんです。

 選択肢としては、次の3つになると思います。

  •  Sony Reader
  •  Amazon Kindle
  •  iriver  CoverStory Basic


 リーダー(Reader)が対応する電子書籍フォーマット中には、たしかに「EPUB」も入っていますが、サイトに掲示されている仕様書には「EPUB(OPS version 2.0)に対応しています。日本語のEPUBファイルは、ファイルにより表示に対応していない場合があります。」の注意書きが添えられていました。現状、同機が対応するのはEPUB2.0までで、同3.0については正式対応していないようです。

Sony の Reader は EPUB3.0 に未対応

 アマゾン(Amazon)が販売する端末、キンドル(Kindle)ですが、同機はまだ国内で正式に販売されておりませんし、そもそも、対応フォーマットにEPUB形式は含まれていないようです。

Kindle は、EPUB フォーマットに対応せず

 アイリバー(iriver)社製端末、カバーストーリー・ベイシック( CoverStory Basic)ですが、こちらも同社サイトの仕様書きからは「EPUB3.0」への対応が確認できません。それに、同社のイーインクについての評判、直販での価格(1万6800円+送料)を考慮すると、ま、選択肢からは外れますし、そもそも、直販サイトでも「在庫なし」で入手できません。



iriver VoverStory Basic
直販サイトにも在庫がありません


 現状でのイーインク機の選択肢は、全て消滅ってことになります。

 じゃあ、しょうがないから(っていうのも何なんですが)、アイパッド(iPad)、アンドロイド(Android)あたりはどーなのよ、というと、こちらにもいささか問題があるみたいです。下に、ジャストシステムさんから提供いただいた写真を転載させていただきます。

iBooks 1.5 による表示
ルビ行の行間が他行より広がっています

 アイパッド(iPad)用アプリ、アイ・ブックス(iBooks)1.5による閲覧例ですが、「るび」「傍点」が振られた行間が他行に比して広がってしまう現象が見受けられます。そこまでですと、まだ許せるんですが、「ページ送り中に固まってしまうこともある」と報告されては、導入を躊躇(ちゅうちょ)せざるを得ません。iBooksの現バージョンは2.0ですから、問題点が解決されていることも考えられますが、わたくし、申し訳ないですけど、上に書いた事由により、未だアイパッドを所有しておらず、確認にいたっておりません。

 ただし、この「るび行が広がる」という現象については、紀伊国屋さんが提供する電子書籍閲覧アプリ、「Kinoppy」を用いることで解決できる旨の報告を頂いております。

 ま、今後の各社対応を見極めながら、購入端末を定めるつもりでおります。それについては、日を改めて、報告することになると思います。

Kinoppy 1.0.8 による表示




極私的・結論

 「一太郎2012(承)」と「一太郎2011(創)」の相違点はごくわずかです。新規に追加された機能を見ても「特殊な文字列を編集する」場合にのみ有用なものが多く、一般的編集過程では不要であると思われます。

 近い将来には解決されているのでしょうが、上に書いたとおり、現時点ではEPUB3.0フォーマットに対応した適当な電子書籍専用端末が見当たりません。

 一太郎2011(創)をお持ちであれば、特にEPUB3.0に興味をお持ちの方以外、2012(承)を購入される必要性はない、と判断いたします。

 以上をもちまして、極私的「一太郎」考は、一応の区切りとさせていただきます。まったく、ネガティブな結論になってしまったこと、ジャストシステムさんにはいささか申し訳ございません。今後、新たな展開が見られた場合は、改めて取り上げることもあるかと思いますが、本日のところは「ここまで」とさせていただきます。




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